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カンガエルーシアター
小学生お琴教室
松山市民会館で行われた「小学生お琴教室」の様子を紹介します。
2021年8月2日月曜日、松山市民会館で「小学生お琴教室」が開かれました。全5日間の日程で、20名の小学生が参加しました。お稽古は、2つのグループに分かれて、30分ずつ交代しながら行われました。
初日のこの日は、お琴の基本について生田流の流派(正派邦楽会)で学びました。右手の親指、人さし指、中指に爪を付けて、お琴に対して斜めに、姿勢を正して座ります。ほとんどの参加者が初めての体験ということもあり、少し緊張した面持ちで臨んでいました。
琴には13本の弦があり、柱(じ)を動かしていろいろな音程をつくることができます。楽譜の読み方も独特で、一から十までの漢数字と斗(ト:11本目)、為(イ:12本目)、巾(キン:13本目)の弦名で表されます。弦名を声に出しながら最初は一音ずつゆっくりと、慣れてきたら少しずつスピードをあげて弾いていきました。
子どもたちの集中力と先生方の丁寧なご指導により、最後の30分では名曲「さくら」の演奏にも挑戦し、見事、最後まで通して弾くことができました。
講師から
清の糸道 筝・三絃教授
酒井 清子(雅楽保)さん
私が最初にお琴にふれたのは5歳の頃のことです。当時、隣に住んでいたお姉さんにお琴を教えてもらったのがきっかけでした。琴線にふれるという言葉そのもので、美しいその音色をずっと忘れられないでいました。その後、社会人になって習い始め、今年で芸道60年となりました。その子どもの頃の気持ちが私の原点となっています。この感動をできるだけ早く、子どもさんたちにも味わっていただきたいという思いが、今日につながっています。
5年前からこの教室でお稽古をさせていただいているのですが、子どもさんたちは毎回、お稽古が始まる時間より早く来て、とても熱心に練習をなさっています。そして最終日には、皆さん、目を輝かせているのが心に伝わってきます。この教室がお琴を習い始めるきっかけになったお子さんもいらっしゃいます。長い年月を超えて、お琴が伝統音楽として受け継がれているのは、私たち日本人の心に合った音色だからなのかもしれませんね。
主催者から
公益財団法人 松山市文化・スポーツ振興財団
事業振興部 文化振興課 兼 市民会館 主査
吉冨 多佳子さん
「小学生おけいこ教室」は、古くから日本に伝わる伝統文化にふれ、日本の心を学んでもらいたいという思いで、平成26年から夏休み期間中の小学生を対象に始まりました。お琴教室は今年で5年目です。そのほか、今年度は将棋教室と三味線教室が開かれました。
昨年に続き、コロナ禍での開催ということで参加者の皆さんにはいろいろな制限をお願いすることになりましたが、学校とは違うお友達や先生と一緒に過ごし、夏休みの思い出のひとつになったのではないかなと思っています。参加者からも「お琴独特の音色がきれいだった」「難しかったけどいろいろな曲に挑戦できてよかった」などの感想があり、お琴を通じて、日本の文化や美しさにふれてもらえたのではないかと感じています。
来年度も開催を予定しています。人気があるため抽選になってしまうかもしれませんが、初めての方も経験者も大歓迎です。また来年、松山市民会館でお会いしましょう。
参加者インタビュー
- 3年生の女の子
自分の名前に「琴」という漢字が入っているので、前からお琴に興味があり、やってみたいと思っていました。難しかったけど楽しかったです。特に「さくら」の演奏の時は、どこを弾いているのか分からなくなってしまいました。あと4日間、がんばりたいです。 - 5年生の女の子
いとこがお琴をしているので、話を聞いたり、教えてもらうことがあります。お母さんにお琴を習いたいと伝え、この教室に参加することになりました。一昨年も参加したので、少しお稽古の内容を覚えていました。とても楽しかったので続けていきたいなと思います。 - 5年生の女の子
初めて参加しました。小学校からのチラシを見て申し込みました。速く弾かなければならないところはちょっと難しかったけど、楽しかったです。琴の音色もとてもきれいでした。