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カンガエルーシアター
サマー!エコキッズスクール「環境と災害について考えよう!」
DCM株式会社 ゆめ・みらい住まいの創造かんで行われたサマー!エコキッズスクール「環境と災害について考えよう!」の様子を紹介します。
2023年7月29日土曜日、DCM株式会社 ゆめ・みらい住まいの創造かんで、サマー!エコキッズスクール「環境と災害について考えよう! ~使用済み天ぷら油のリサイクルと身近な防災対策~」が行われました。
前半は、使用済み天ぷら油のリサイクルについて学びました。ダイキアクシス・サステイナブル・パワーでは、家庭や事業所から出た使用済み天ぷら油を回収して、環境にやさしいバイオディーゼル燃料を作っています。
まずは、回収された廃食用油がどのようにしてバイオ燃料に生まれ変わっているのか、実験の様子を見学しました。廃食用油を入れた丸底フラスコを温め、その中にメタノールと触媒の水酸化カリウムを入れ、再び加熱。できあがった反応液をメスシリンダーに入れ、しばらくするとバイオディーゼル燃料の原料となる物質ができます。
また、賞味期限切れの天ぷら油でろうそく作り体験も行い、参加者たちは使用済み天ぷら油の回収について理解を深めていました。
後半は、地球温暖化による異常気象で特に重要となっている防災対策について、実践を交えながら勉強しました。地震対策をしていない部屋の地震時の様子を映像で見たあと、突っ張り器具や開き戸ロックなど、簡単に取り付けられる対策グッズがあることを教えてもらいました。
その他、非常用簡易トイレの組み立てや、地震時に備えた新聞紙のスリッパ作りも行いました。水害時、土のう袋よりも手軽に備えられる、水でふくらむ土のう袋があることも教わり、さまざまな災害に備えることの大切さを学びました。
参加者インタビュー
- 家庭の使用済み天ぷら油が、化学反応で燃料にかわることを知らなかったのでびっくりしました。ろうそく作り体験が楽しかったです。
- ろうそくの作り方や新聞紙のスリッパの作り方が分かり、役に立ちました。水で作れる土のう袋があることが分かり、よかったです。
- 使用済み油の可能性や防災の大切さを改めて知ることができました。今回学んだことを行動に移せるようにがんばります。体験では、賞味期限切れの油を使ったろうそく作りが楽しかったです。
- ろうろく作りが簡単でびっくりしました。防災グッズは備えていますが、固定器具は取り付けていないので準備したいです。ろうそくやスリッパを作ったのが楽しかったです。
- 普段は捨てている天ぷら油が、車の燃料に再利用できることを知れたので、これからは捨てずに回収場所へ持っていくようにしたいです。また、災害が起こる前に準備をしておくことが大切だと分かったので、対策グッズの準備をしたいと思いました。
- 油のリサイクルができることや、防災対策について学べてよかったです。これから自分にできることをやろうと思いました。
- 身近な防災用品や、簡単に作れる防災グッズが知れてよかったです。使用済み油を使ってろうそくが作れたり、バイオ混合軽油になることが分かり、とても勉強になりました。ろうそく作りと防災用品作りが楽しかったです。
- 新聞紙のスリッパの作り方や、防災の被害にあっても大丈夫なように、あらかじめ防災グッズを用意したらよいことが分かりました。また、ろうそくを作る機会は普段ないので、体験できて楽しかったし、面白かったです。
- バイオ燃料の作り方や災害について、新たに知ることもあり、備えも必要だということが分かりました。
- 天ぷら油がエネルギーになることが分かったので、回収に協力しようと思いました。家具の固定の仕方を知ることができてよかったです。
- いつも使っている油が、ろうそくや燃料として使われていることが分かりました。
- ろうそく作りが楽しかったです。貴重な体験ができました。
- バイオ燃料の作り方を知ることができてよかったです。
講師から
株式会社ダイキアクシス・サステイナブル・パワー
エネルギーソリューション事業本部
西日本事業所 主任
亀井 昭平さん
弊社では、廃食用油リサイクル事業「油~モアプロジェクト」に10年以上前から取り組んでいます。もっと油を再利用しよう(油は使い捨てではなく、再利用できる)、もっと廃食用油リサイクル活動を盛り上げようという思いでプロジェクトを進めています。使用済み天ぷら油を1リットル回収すると、約2.5キログラムの二酸化炭素を削減できると言われています。
家庭や事業所から集めた使用済み天ぷら油は、専用の工場で環境にやさしいバイオ燃料に生まれ変わり、バスやトラック、給食運搬車、災害時の緊急車両の燃料として使われています。一人ひとりの少しの力がゴミを資源に変え、資源が新しいエネルギーに変わります。ぜひ、使用済み天ぷら油をペットボトルに入れて、お近くの回収ボックスまでお持ちください。
DCM株式会社
経営戦略室 主任
CSR担当
防災士
浅井 長幸さん
近い将来、発生が予想されている南海トラフ地震などの災害に備えて、弊社では、10年以上前から防災啓発活動に取り組んでいます。本日は、家庭でできる身近な防災対策を中心にお話しました。さまざまな防災グッズがありますが、まずは基本に立ち返ってみましょう。非常食や水を備蓄することももちろん大事ですが、命が助かってから利用するものです。まずは、家具を固定し、命を守る、ケガをしない対策を第一に行ってください。
時間が経過すると、災害に対する意識が薄れがちですので、参加者の皆さんには「今日から1週間以内に何か行動しましょう」とお伝えしました。講座をきっかけに、災害に備えた準備をしたり、家族で話し合うなど行動に移してもらえればと思います。
主催者から
松山市 環境モデル都市推進課
冨永 宏彰さん
毎年、夏休み期間中に松山市内の小学校に通学している4年生から6年生を対象に「サマー!エコキッズスクール」を開催しています。松山市エコリーダーや企業、団体の方などが講師となり、実験や工作、施設の見学などを行い、環境について学ぶ体験型の教室です。今年度は18講座、開講しました。
今回は、天ぷら油を使ったろうそく作りや災害時にも簡単にできる新聞スリッパ作りなどの体験を通して、環境にやさしい燃料や防災のことを楽しく学べたのではないかと思います。
本市は、SDGs未来都市に選定されていることもあり、今年度もSDGsに関する講座を行っています。
本講座もその一つで、捨てるはずの油をリサイクルし、資源として再利用することで、SDGsの7番「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、11番「住み続けられるまちづくりを」などにつながります。今回の講座が、自分たちが住む地球のために生活の中で何ができるか、また、災害に備えてどのようなことができるかを親子で考えてもらうきっかけになればと思います。