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カンガエルーレポート
乳幼児を持つ親のための救命講習
愛する人を守るために 救急車が来るまで7分47秒、何をするか
2014年11月8日土曜日、松山市保健所・消防合同庁舎で、乳幼児のお子様をお持ちのお父さん、お母さんのための救命講習が行われました。
実際に救急現場で活躍されている救急隊員の方から、自分のお子様に万が一のことがあったとき、わが子の命を救うため、救急車が来るまでにできる救命処置を学びました。
松山市の1年間の救急車出動数は約24,000件。松山市消防局の救急車は14台。救急車の出動要請を行ってから救急車が現場に到着するまでの平均時間は7分47秒です。
呼吸が止まっている状態で何もしなければ10分後には救命の確立が10%を下回ります。もし、救命処置をすれば救命の可能性が30%になることがわかっています。救命処置をするかしないかで、救える可能性が変わってくることを説明していただき、救命処置の重要性がわかりました。
発見から心肺蘇生法まで、繰り返し実践
急変した子どもを発見したときの反応の確認方法、呼吸の確認方法、胸骨圧迫の圧迫位置・圧迫するときの姿勢・リズムなど、人工呼吸時の気道確保・息を吹き込む速度・量・観察するポイントなど、乳児の場合、幼児の場合にわけて細かく教えていただき、実習用の人形を使って一連の流れを何度も繰り返しました。
参加した方々は、いざ自分がその場に遭遇したことを思い、一つ一つ丁寧に取組んでいました。
また、乳児、幼児の場合のAEDの使い方や気道異物除去の方法も実践しました。参加した方から、溺れた子どもの対応方法について質問があり、水をたくさん飲みこんでしまっている場合の救命方法も教わりました。
最後には、3時間の講習を受けた参加者の皆さんへ講師の方から修了証が手渡されました。
講師の方より一言
救える命を救おう
松山市西消防署 西部支署
救急隊 菅原 靖さん
専門知識がない一般の方でも、救急車が到着するまでに人の命を守るためにできることがあります。救急車が到着するまでの7分47秒の間がとても大切です。ぜひ、一度救命講習を受けてください。また、最近は、少しのことだと我慢させすぎたり、大人や高齢の方でも我慢しすぎたりすることがありますので、早めにかかりつけ医を受診して重症化させないように気を付けてください。
松山市の4消防署で定期的に救命講習を行っています。また、申し込みがあれば団体や企業などへの出前講習も行っています。広報や松山市のホームページ(外部リンク)で案内しています。
参加者の声
- 成人と乳幼児の緊急救命の仕方に違いがある事がよくわかりました。
また救急車が到着するまでの約8分の間に処置をするかしないかで、生存率が約2倍も違うというのは驚きました。
心臓の位置が体の真ん中にある事や、赤ちゃんは足裏が一番敏感な事など、知らなかった事が多かったです。
人工呼吸と心臓マッサージの正しいやり方と回数など、あいまいな知識もハッキリしました。 自分の子供が…と思うと、本当に真剣に聞き入り、実際にそういう場面に遭遇した時は、積極的に人命救助に参加したいと思いました。 - 成人とは違った乳幼児の心肺蘇生法がわかって良かったです。
また、現在の救急の現状などを知ってびっくりしました。救急車の台数、到着までの時間などを知った上で、心肺蘇生法がどれほど大切なのかがわかりました。異物除去も、とても勉強になりました。 - もしもの場合…と考えると焦ってしまい何もできなくなりそうなので、救命について学ぶよい機会になりました。
胸骨圧迫の強さなど、分かりにくい点を実際にやってみてわかったのは良かったです。 - 初めて参加したので、知らないことばかりでした。実際にアウトプットする機会は少ないと思うので、1年に1回くらいは講習を受けたいと思います。
- 息子が生まれて、初めて参加しました。受けている時に自分の家にいることをイメージしながらやっていると、自分のあたふたしているところを想像してしまいました。
今日家に帰って、主人にも教わったことを伝えようと思います。今回一度だけでは忘れそうなので、定期的に参加していこうと思います。 - 実習がメインの講習なので、実際に救命が必要になった時に行動として表れやすいと思いました。
少人数で指導していただけるので、疑問に思うことも気軽に聞くことができ、とてもよかったです。
万が一が起きないのが一番いいですが、それに備えることは大切だと思いました。 - 実際に行う動作を反復して教えていただいたので、身になる講習になりました。
- こういった講習は、約10年前に職場で参加した大人向けのものが最後でした。ほとんど忘れてしまっていたり、子どもならではのポイントなどを知ることができたので、今回の講習に参加できて本当に良かったです。
もしもの時は、ただでさえ頭が真っ白になってしまうだろうし、今回の事を知っておくだけで、心のお守りになりそうです。 - 今回親としてではなく、看護師として参加させていただきました。
休日にもかかわらず若いお父さん、お母さんが積極的に参加しておられて、意識の高さを感じました。
乳幼児の不慮の事故による死亡を減らすためにも、松山市でも、もっと積極的な参加を呼びかけていってほしいと思います。